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2025年9月5日

信頼できる犬猫保護団体の見分け方

こんにちは。NPO法人ヴァリアスカラーズの渥美です。私たちは行き場を失った犬や猫の保護・譲渡活動を日々続けています。
近年、動物愛護への関心が高まり、保護団体も全国各地で増えてきました。その一方で、残念ながら「保護」の名を掲げながらも透明性に欠ける団体や、寄付や譲渡をビジネスのように利用するケースも存在します。

支援したい、里親になりたい!

そう思った時、「この団体は本当に信頼できるのか?」 という見極めがとても重要です。間違った団体に関わってしまえば、せっかくの想いが動物たちの幸せにつながらないどころか、逆に苦しみを広げてしまうことにもなりかねません。

この記事では、
・信頼できる団体を見分けるための基本チェックポイント
・資金の透明性や活動内容を見極める視点
・情報発信や第三者評価を通じた信頼度の確認方法
などといった点を、実際に保護現場を運営している立場から解説していきます。読んでいただければ、安心して支援できる団体を選ぶヒントがきっと見えてくるはずです。

 

本題の前に少し自己紹介

NPO法人ヴァリアスカラーズの代表理事を務めさせていただいております、渥美直幸と申します。
私は20代前半に犬の訓練について学び、その後ペット専門学校の講師を続けながら、犬の訓練士として家庭犬の問題行動の改善や、お悩み相談などを行ってきました。

これまで多くのスタッフや飼主様に支えられ、そして何より多くの犬や猫に助けられて今があります。その感謝の思いから、42歳の時にヴァリアスカラーズを立ち上げました。小さいながらも保護施設を建設し、今に至ります。

まだまだ未熟な私ではありますが、私の残りの人生で出来ることは何か?と考え、将来もっと犬や猫を取り巻く環境がクリーンな世界として残せるように、一歩一歩前進したいと思い日々活動させていただいております。

 

 

▢コラム「信用できる犬猫保護団体の見分け方」目次▢

第一章:なぜ信用できる団体を見極める必要があるのか

第二章:まずチェックすべき基本ポイント

第三章:お金と活動内容の透明性を確認する

第四章:情報発信と第三者からの評価を見る

第五章 :地域の団体と関わってみる

第六章:信用できる団体を見分けるチェックリスト

第七章:最後に、あなたにできる支援の形

 

 

第一章:なぜ信用できる団体を見極める必要があるのか

動物保護活動は「困っている犬や猫を救いたい」という純粋な想いから始まるものです。ですが現実には、全ての団体が同じ理念で動いているわけではありません。

日本全国で保護団体は年々増えていますが、その中には運営が不透明だったり、寄付や譲渡を“ビジネス”として利用している団体も存在します。例えば、以下のような事例が報告されています。

・高額な「譲渡費用」や不自然な条件を課す団体
・収支や医療費の使い道を一切公開しない団体
・動物の福祉を考えず、過密飼育や不衛生な環境に置いている団体

現に私も直接お伺いしたケースだと、とあるブリーダーからある保護団体がダックスを保護したようです。その後、翌日には里親にお渡しした。この里親さんが、そのダックスのしつけを私にご依頼した事で私と里親さんは知り合うことになったのですが、その際、佐里親になるために保護団体へは10万ほどの金額をお支払いしたそうです。ブリーダーからの保護?その間たった一日そして何の費用かわからない10万円・・・

そもそもご請求金額もそうですが、これを保護というのか?も私にはわかりません。

良いように発信し、高額取引・・・いい商売だなと。

こうした団体に支援してしまうと、せっかくの寄付や善意が動物たちの幸せに繋がらないばかりか、逆に苦しみを増やしてしまうリスクがあります。

一方で、信頼できる団体を選べば、その支援は確実に「犬や猫の命を救う力」になります。実際、健全な団体は透明性を持って運営し、寄付金の用途を明確にし、譲渡後も動物と里親を支える仕組みを整えています。

だからこそ大切なのは、「どの団体に支援するか」ではなく「信用できる団体をどう見極めるか」 という視点です。
この記事では、そのための具体的なチェックポイントを解説し、初めて保護活動に関わる方にも理解しやすい形でお伝えしていきます。

 

第二章:まずチェックすべき基本ポイント

保護団体を見極める際に、最初に確認しておきたいのは「基本情報の公開状況」と「運営体制の透明性」です。ここを押さえるだけで、怪しい団体かどうかの大まかな判断ができます。

1. 公式サイトや情報更新の有無
信頼できる団体は、公式サイトやSNSで定期的に活動報告を発信しています。保護した犬猫の状況、譲渡会のお知らせ、収支報告などが公開されているかどうかをチェックしましょう。
逆に、サイトが存在しない、更新が数年前で止まっているといった団体は要注意です。

2. 連絡先・所在地の明記
活動拠点や代表者の名前、連絡先がきちんと公開されているかどうかも重要です。連絡手段がメールフォームだけ、所在地を明かしていないといった団体は、不透明な運営をしている可能性があります。

3. 法人格の有無
「認定NPO法人」「NPO法人」や「一般社団法人」など、法人格を持つ団体は一定の監査や規定に従って運営しています。その分、透明性が高く、責任の所在も明確です。もちろん法人格がない小規模な団体でも真摯に活動しているケースはありますが、支援する際にはより丁寧な確認が必要です。

4. 団体の理念と活動姿勢
ホームページや発信内容に「保護の目的」や「活動方針」が明記されているかも確認しましょう。感情的な言葉ばかりで具体的な活動が見えない団体は注意が必要です。理念が明確であれば、活動の一貫性や持続性を推し量る手がかりになります。

最初のチェックは難しいものではありません。
「情報が整理され、きちんと公開されているか」
「連絡先や所在地が明確か」
「法人格や理念が確認できるか」
これらを確認するだけで、信頼度の高い団体とそうでない団体の違いが一目で見えてきます。支援や譲渡を検討する際には、まずこの基本のステップを踏むことが大切です。

 

第三章:お金と活動内容の透明性を確認する

保護団体を見極める上で最も大切なのが、「お金の流れ」と「活動の実態」がどれだけ公開されているかです。ここに不透明さがある団体は、信頼性に欠ける可能性が高いといえます。

1. 収支報告・寄付金の使途が公開されているか

信頼できる団体は、公式サイトや年次報告書で収入と支出の詳細を開示しています。
例えば、寄付金や会費が「医療費」「フード代」「施設維持費」といった形で明確に示されているかどうかは重要な判断材料です。
一方で「保護活動に使用」など大まかすぎる説明しかない団体は要注意です。

2. 不自然に高額な譲渡費用の有無

保護犬・保護猫の譲渡には医療費や飼育費がかかりますが、常識を超える高額な譲渡費用を設定している団体は「営利目的」の可能性もあります。
譲渡費用が適正かどうかは、複数の団体を比較すれば見えてきます。

3. 動物の飼育環境・医療体制

信頼できる団体は、過密飼育を避け、衛生や安全に配慮した環境を整備しています。ワクチン接種や不妊去勢手術、必要な治療をきちんと行い、その記録を公開しているかも確認ポイントです。
逆に、医療に関する説明が曖昧な場合は注意が必要です。

4. 譲渡プロセスの丁寧さ

健全な団体は、面談・トライアル・譲渡後のフォローといった流れを重視しています。これは「動物が幸せに暮らせるか」を真剣に考えている証拠です。
条件が厳しすぎる、あるいは逆に「誰でもすぐ譲渡します」と簡単すぎる場合は、信頼性を疑った方がよいでしょう。

お金の透明性(収支公開・適正な譲渡費用)
活動の透明性(飼育環境・医療・譲渡プロセス)

この2点を確認することで、「本当に動物のために活動している団体か」を見極められます。
支援や譲渡を検討する際には、感情だけでなく「数字と実態」を冷静に見ることが大切です。

◆当団体ホームページ上での収支報告◆

◆内閣府NPO法人ポータルサイト上での当団体収支報告◆

第四章:情報発信と第三者からの評価を見る

保護団体を見極めるうえで大切なのは、団体が「どのように外へ発信しているか」、そして「外部からどう評価されているか」です。ここを確認すると、内側だけでは分からない信頼度が浮かび上がります。

1. SNSや公式サイトの発信内容
信頼できる団体は、日々の活動や収支をオープンに発信しています。
例えば、

保護した犬猫の近況
医療や譲渡活動の報告
譲渡後のフォローの様子

などを写真や文章で丁寧に伝えています。
一方で、「感動をあおる投稿ばかり」「同情を誘う過激な表現が多い」「ネガティブなコメントをすぐ削除」といった傾向がある場合は注意が必要です。

2. 情報の継続性
発信が一度きりで終わっていたり、数年前から更新がない団体は、活動が停滞している可能性があります。定期的に情報を更新しているかどうかは、団体の持続力や誠実さを知るシンプルなバロメーターです。

3. 口コミや支援者の声
実際に里親になった人や寄付した人の体験談も重要です。ネットのレビュー、SNSでの評判などをチェックすると、団体が外からどう見られているかが分かります。

第五章 :地域の団体と関わってみる

保護団体を見極める方法のひとつとしておすすめなのが、地域の団体と実際に関わってみることです。ネットの情報や書面だけでは分からない「現場の姿勢」や「活動のリアルさ」が見えてきます。

1. 地元団体の強み
大規模な全国団体に比べて、地域の団体は活動規模が小さい分、日常的に市民と近い距離で活動しているのが特徴です。譲渡会やイベントに参加すれば、団体の代表者やボランティアと直接話ができ、雰囲気や考え方を肌で感じ取れます。

2. 現場を見ることで分かること
実際に保護施設や譲渡会の場に行くと、動物たちの表情や健康状態、飼育環境の清潔さや広さボランティアやスタッフの接し方など、ネット情報だけでは分からない点が確認できます。これらは団体が動物福祉を真剣に考えているかどうかの大きな判断材料になります。

3. 身近だからこその安心感
地域団体は「顔の見える関係」が築きやすく、支援金や物資が本当に動物のために使われているかを実感しやすいというメリットもあります。また、継続的に関わることで、譲渡後の相談やフォローアップも受けやすくなります。

4. 関わり方の例
譲渡会やイベントに参加する、ボランティア体験をしてみる、少額でも定期的に寄付を続ける、SNSで情報をシェアして応援する、こうした小さな一歩でも、団体の信頼性を見極めるきっかけになります。

「地域で活動する団体と関わる」ことは、ネット上の情報だけに頼らず、自分の目で確認する確実な方法です。
実際に会って話し、現場を見て、活動に触れることで、その団体が信用できるかどうかを自然と判断できるようになります。

 

第六章:信用できる団体を見分けるチェックリスト

ここまで見てきたように、保護団体の信頼性は「理念」や「発信」だけでなく、お金の流れ・活動実態・第三者評価・地域での関わりなど、多角的に確認することで見えてきます。最後に、それらを整理したチェックリストをまとめます。

信用できる団体を見極める7つの質問

1. 基本情報は公開されているか?
 公式サイトやSNSがあり、代表者名・所在地・連絡先が明記されているか。

2. 活動内容が継続的に発信されているか?
 保護動物の状況や譲渡会のお知らせなどが、定期的に更新されているか。

3. 法人格や外部認証を持っているか?
 NPO法人、認定NPO法人、グッドガバナンス認証など、公的な枠組みを通して運営されているか。

4. 収支報告が透明か?
 寄付金や譲渡費用の使途が明確に公開されているか。

5. 動物の福祉が守られているか?
 清潔な飼育環境、適切な医療、無理のない譲渡条件が整えられているか。

6. 発信内容は誠実か?
 過度な同情や恐怖をあおるだけでなく、活動の具体的な様子を伝えているか。

7. 直接関わって確認できるか?
 譲渡会や施設見学、ボランティアなどを通じて、現場を自分の目で見られるか。

これらの項目にしっかり応えている団体であれば、支援や里親希望の気持ちを安心して託すことができます。
逆に、いくつもの点で不透明さが目立つ場合は、慎重に判断する必要があります。
保護団体を選ぶことは「寄付や譲渡の成功可否」だけでなく、動物の命の未来を左右する行動です。だからこそ、冷静に、そして責任を持って選ぶことが求められます。

※当団体ロビー

 

第七章:最後に、あなたにできる支援の形

信用できる保護団体を見極めた後、大切なのは「自分にできる形で支援を続けること」です。支援といっても寄付だけではなく、さまざまな方法があります。無理なく取り組めるものを選ぶことが、動物たちを守る大きな力になります。

1. 寄付や物資でのサポート
定期的な少額寄付(サブスクリプション型支援など)
フード・猫砂・毛布などの物資提供
医療費や保護施設の維持費に役立つ「目的指定寄付」
金額の大小にかかわらず、継続的な支援が団体の活動を安定させるカギとなります。

2. 里親や一時預かりとして関わる
犬や猫を新しい家族として迎える「里親」はもちろん、事情があって飼えない人でも「一時預かりボランティア」として関わる方法があります。短期間でも動物たちに安心できる環境を与えることができます。

3. ボランティアとしての参加
譲渡会やイベントでのお手伝い
シェルターでの清掃や給餌
SNS発信や広報活動のサポート
「時間を少しだけ分ける」ことでも大きな貢献になります。特に人手不足の団体では、一人ひとりの参加が活動を支える重要な力です。

4. 情報発信で支える
今はSNSが大きな武器です。団体の活動をシェアするだけでも、新しい里親や支援者との出会いにつながる可能性があります。直接的な支援が難しい人でも「声を広げる役割」として参加できます。

 

保護団体を選ぶことは、単に寄付先や譲渡先を決めるだけではありません。
それは、一つひとつの命の未来を守る、大切な選択です。

世の中には多くの保護団体があり、活動方針や規模、運営の仕方はさまざまです。中には、透明性と責任を持って誠実に活動している団体もあれば、残念ながらそうではない団体も存在します。だからこそ、支援する側が正しい知識を持ち、自分の目で見極めることがとても大切です。

この記事で紹介したチェックポイントを参考にすれば、きっと「安心して支援できる団体」「信頼できる活動」に出会えるはずです。
そして、その一歩が、犬や猫たちの命をつなぎ、未来を変える大きな力になります。

ほんの少しの寄付、物資の提供、ボランティア、情報のシェア
どんな形であっても、あなたの想いは動物たちの幸せにつながります。

そして、私たち NPO法人ヴァリアスカラーズ も、そうした想いを受け止め、日々信頼に応える活動を続けています。
この記事が、あなたにとって「大切な団体を選ぶきっかけ」となれば嬉しく思います。

 

 

【~ご支援・ご協力のお願い~】

   

私たちヴァリアスカラーズは、こうした現実に向き合いながら、行き場を失った犬や猫の命を守り、新しい家族へつなげる活動を続けています。
しかし、この活動は私たちだけの力では続けられません。医療費や食費、施設維持費など、どれも命を守るために欠かせないものですが、日々大きな負担となっています。
もしこの記事を読み、「犬や猫の未来を守りたい」と少しでも感じていただけたなら、どうか私たちの活動を応援してください。
ご寄付は、一頭でも多くの命を救うための医療や生活費に大切に使わせていただきます。私たちの目指すのは、どの命も最後まで愛され、安心して暮らせる社会です。その実現には、あなたの力が必要です。小さな一歩が、大きな命の支えになります。

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